2014-08-21

【『ミュラー展』採掘作業その3】ザイフェン生まれの"SCHWIBBÖGEN"

denkyuu_40.jpg『シュヴィップボーゲン(SCHWIBBÖGEN)』はザイフェン生まれのこの形。
 
しばらく『ピラミッド』の話しが続いていましたが、こちらも『ミュラー展』を説明する上で外すことができません。
半円球のキャンドルホルダー『アーチ』。
ドイツ語で『シュヴィップボーゲン(SCHWIBBÖGEN)』と言うそうです。
 

schwibbogen02.jpg

250年以上ザイフェンのクリスマスをお祝いし、彩る灯りとして欠かすことのできない『アーチ』。
そしてこの『アーチ』、ザイフェンでうまれたもの!
相変わらずですが、この「形」のなぞにせまったとき、やはりザイフェンの歴史と大きく関係していました。
この『アーチ』をもう何年も見ているのに、ただ綺麗だからこのこういう形なんだろうとしか思っていなかった私には衝撃的な答えでした。
というか、『ピラミッド』の形のときもそうでしたが、ドイツの人がつくる形にはちゃんと理由(由来)があります。
打てばちゃんと響く、中身があるものに向き合うことはとっても楽しいです。
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採掘作業その3
『アーチ』の形もなるほどすごい伝統的!
 
 
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ミュラー展の準備風景を日々つぶやき中
 

 

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mushimegane_40_b.jpg鉱山の伝統行事”Mettenschicht”から生まれた形。
 
“The form of the arch goes back to the Erzgebirge mining tradition.”
 
ミュラー2014カタログやWebサイトを読んでみると、『アーチ』の誕生は鉱山の伝統行事に大きな関係があるそうです。
ザイフェンは今は「おもちゃの村」と呼ばれていますが、ずっと鉱山の村でした。
鉱山でのスズの採掘量が減ったことをきっかけに、それまで炭坑夫として働いていた人々が、木のおもちゃをつくりはじめたのです。
なので、ザイフェンで生まれるおもちゃはどれも鉱山の歴史と深くつながっているのです。
reddot10p.jpg“Mettenschicht”とは
 
For their last shift before Christmas…
 
鉱山で働く人々が、クリスマスの前の晩、つまりクリスマスイブに、すべての仕事を終わりにして、キャンドルを持って鉱山に集まります。
クリスマスを祝う大切なイベント。
今でも観光鉱山では観光客向けに”Mettenschicht”が開催されています。
 
Mettenschicht_erzgebirge.jpg
動画とかもありました。
鉱山の中でキャンドルを灯し、音楽を楽しむ伝統行事。ここまで調べちゃうといつか行ってみたい海外の行事NO.1です。(個人的に)
そしてこの伝統行事から『アーチ』がなぜこの形になったかということなのですが…
denkyuu_40.jpgアーチの形はこの形!
 
ミュラー2014カタログを読んでいきます。
 
“miners hung their lamps around the outline of the mine entrance,”
炭坑夫達は持ち寄った灯りを鉱山の入り口の輪郭にかけました。
 
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鉱山の入り口??
 
netsurfing_b2.jpg
google先生!教えて!
 
outline of the mine entrance=炭坑の入り口の輪郭の形、見つけました!
mine_scheibbogen.jpg

 

hakken_b.jpg

 

これって正に『アーチ』!
 

“so the lights formed an arch.”

 
炭坑の入り口の輪郭に沿ってキャンドルをかけていったその形が、そうこの『アーチ』の形になったのでした!
 
schwibbogen04.jpg
 
ただきれいだからこの形になったのだと何の疑問も持たないほど美しい形ですが、
炭坑の入り口の形だったと思うと、なんだかより深みが増しますね。
 
mushimegane_b.jpg
あ、そういえば!
 
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ヴァルター・ヴェルナーさんが作った”Mettenschicht”の風景にも、
鉱山の入り口のような形の廻りにアーチの形にキャンドルがかけられている様子がみられます。
denkyuu_40.jpg最初は鉄製だった『シュヴィップボーゲン』。
 
『アーチ』ははじめて作った人と年代までわかっています。
blacksmith Johann Tellerさんが1726年につくったそうです。当時は今のような木製ではなく錬鉄でつくられていました。
写真は社長がザイフェンの村で撮影した素敵なアーチ。
はじめのものもこんな感じだったのでしょうか。
 
schwibbogen01.jpg
『アーチ』の模様よくをみると鉱夫の人々が描かれていますね。
denkyuu_40.jpgザイフェンのクリスマスを家々の窓から彩ります。
ドイツでは『アーチ』は窓際に置いて楽しむのが一般的だと聞いたので、MOMOでも窓際に『アーチ』を飾ってみました。
『ミュラー展』に来てもらうとこのアーチやくるみ割り人形がみなさんをお出迎えしますよ!
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窓際に素敵に飾るために、なんとこんなアイテムまであります!
archsupport640.jpg
窓のサッシでせっかくの『アーチ』が隠れてしまわないよう、『アーチ』をちょこっと底上げするアイテム!
ミュラー社のオンラインショップにはちゃんとCANDLE ARCH SUPPORTSというカテゴリーがあるんです。
こんなところまでドイツ人のこだわり!すごい!
denkyuu_40.jpg雲のモチーフはミュラー社の証し!
 
ちなみに、MOMOで今回展示するミュラー社のアーチには、こういう雲のモチーフがついてます。
schwibbogen05.jpg
この雲のモチーフがついているのはミュラーの『アーチ』だけ。この部分もとってもきれいです。
▽ミュラー社の『アーチ』ができる様子をまとめた動画もありました!見てみてください。

sketchbook_matome_r.jpg
『アーチ』の形は鉱山の入り口の輪郭の形!

mushimegane_40_b.jpg次回に続くクイズです。この中にもういっこミュラーだけの特色があります。

schwibbogem03.jpg
今回MOMOにやってきている一番大きなミュラーの『アーチ』。
この中にミュラー社4代目社長リンゴ・ミュラーさんがつくった大発明、というか技術革新、neoなザイフェンの象徴が写っています。
次回は4代目の社長、リンゴ・ミュラーさん、そしてミュラー社の歴史について掘ります。

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いよいよはじまります!
(はじまっちゃうまでにあと2つ更新したいんだけどな。。。)
 
2014momomuller_02.jpg
絵と文:茂木成美(MOMO制作)

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