2015-06-18
スイスで出会った『ひも通しポニー』。
最近のMOMOはスイス・ネフのおもちゃの撮影をしています。
これまでにオンラインショップに掲載のあったおもちゃも含め、たくさんのネフのおもちゃを撮影する日々です。
オンラインショップではこれまで赤のみの掲載だったひも通しポニー、青と緑も撮影しました。
ひも通しポニーは色ごとに付いている紐の色も違います。それぞれの色に合う素敵な組み合わせの紐がついています。
私は特にこの緑のポニーが好きだなあ、と思ったのですが、
この緑色のポニーとは久しぶりの再会でした。前に出会ったとき、ひも通しポニーはここにいました。

スイス・バーゼルの中央駅です。

この駅から電車とバスを乗り継いで、バスを降りて国境の町ヴァイル・アム・ラインに着きました。
タイトルは「スイスで出会った」なのですが、ヴァイル・アム・ラインはドイツです。でもほぼスイスみたいな場所です。
普通の路線バスで国境を越えるというのは日本人にとってはとても不思議な体験です。
バスを降りて国境の町をしばらく歩くと、かっこいい看板が見えてきます。

ここは、イームズの椅子など、「見た事ある!」というデザインの家具を製造する、
スイスの家具メーカーVITRAの工場やオフィス、ミュージアム、そして全ての建物が世界の超有名デザイナーの建築作品という、
建築好きの人曰く、『建築のテーマパーク』 “VITRA CAMPUS”です。

VITRAキャンパスの中の建築は、ミュージアム、ショールーム、工場、そしてバス停まで、すべて世界様々な国の有名デザイナーさんによる建築作品です。
写真左側の”VITRA MUSEUM”は2015年秋に日本で展示も開催されるフランク・ゲーリーによるもの。

他にも、日本からは安藤忠雄、SANAA、そしていまなにかと日本で話題のザハ・ハディドの建築など、
これだけ揃えば確かにテーマパーク…キャンパス内建築だけを2〜3時間かけて巡るツアーもあるそうです。


さてそのVITRA CAMPUSの中で当時最も新しかった建物がこちら、VITRAの家具のショールーム”VITRA HOUSE”です。

設計は北京オリンピックのあのメインスタジアムを設計したヘルツォーク&ド・ムローン。
(つい最近日本にも、2人の設計によるMIUMIU青山店が完成したそうです。行ってみたい。)
入り口の前のデッキです。こちらの写真ですでにおわかりいただけるかもしれませんが、
日本で買うと数万円という椅子や家具がゴロゴロしているショールームです。
Vegetalは1脚5万円…

中に入って荷物をちょっと預けようと思うクロークが、これです。とってもかわいかった!

ショールームの中では早速、たくさんの椅子に座って試してみることができます。
もちろんここで買い物をすることもできます。みなさん試してますね。

すごく作業がはかどりそうです。イサムノグチの電気スタンドをこういう組み合わせで!素敵!

このソファ、このサイズ、日本で買ったらいったいいくらするんでしょう。。。

こんなにかわいいスペースもあります。
写真は女の子がお母さんに人形劇を見せているところです。この空間ひたすらかわいい。

窓からは豊かな緑が見えます。
こんなすてきな景色を臨みながらソファに座ったり、くつろいだり、のんびり家具を体験できる素敵なショールームです。


緑を基調にしたこちらのスペース。

ヴァーナー・・パントンデザインの 緑の Amoebe Highback の横に… ん??

あ!!!

ひも通しポニーだ!!!!

知らない人、知らないものだらけの異国で知っている人に出会ったような安心感。MOMOにいるひもとおしポニーにこんなところで!
こんな高いソファ (Amoebe Highback )の横に置かれているひも通しポニー、
「このソファに腰掛けたら、手元にはネフのひも通しポニーだよね。そんなライフスタイル素敵だよね!」とvitraが提案しているのだ、と思うとすごいことだなあと思います。
ポニーはそんなにすごいポニーだったんだね。。。ポニー。。
せっかくなのでソファーやチェアに座って記念撮影できるコーナーでAmoebe Highbackに座って写真を撮りました。

いつかこのソファに座ってのんびりひも通しできる大人になりたいです。

バーゼルからTVGに乗って1時間ちょっと、スイスの首都・チューリッヒです。

中央駅を降りてすぐがもう街です。路面電車が走っていて、大きな川があって、すてきな町並みです。

さて、チューリッヒで木のおもちゃ屋が目指す場所はひとつ!
どこかな〜この辺なんだけどな〜とうろうろしていると、あ!お買い物袋を持ったお母さん発見!

振り返るとありました!世界一の木のおもちゃ屋さん”パストリーニ”です。

ビルまるごと木のおもちゃ屋さん!
規模だけでなく、「パストリーニに置かれるっていうことは、認められるってことなんだよ!」と店長が言ってました。
いわゆるここが木のおもちゃ屋さんの聖地です。

このときのショーウインドのテーマは文具とか手仕事あそびでしょうか。織り機イネスがありました。

お店の中の様子は行った人だけのお楽しみですが、1枚だけどうしても!
なんと、ここでも!大きい!!

なんとなんとパストリーニのプレイコーナーに巨大なひも通しポニーが!しかも緑!
ひもはもはやロープです。すごい、子どもがやると本当にダイナミックなひも通しになりそうですね。
パストリーニに緑の巨大なポニーがあるということはスイスの人は緑が一押しなのでしょうか。

撮影の時に久しぶりに、ポニーにひもとおししてみました。ちくちく、もくもく…楽しいです!
どんな模様にしようかな〜という楽しみもありますが、ただ通すこと、それだけで気持ち良くて楽しいんです。

スイスで出会ったひも通しポニーはどちらもかなり年季入ってました。
ですが、ひもを穴に通すというシンプルなあそびなので、壊れにくく、いつまでも遊べます。
(※ひもだけの販売もあります。もちろん他のひもに変えてみても良いと思います。)
ポニーの色ごとに違うひもの色の組み合わせにもきっとネフのこだわりがあります。
出来上がったポニーにはそれぞれの美しさがあります。ただものじゃない感じの色合いが手の平で完成します。

青も、定番の赤も、かわいいですよ。

言葉がわからなくても、世界中だれでも触ると遊び方がわかるおもちゃなんだなあ、
スイスの人にポニー愛されてるなあ、もちろんネフ愛されてるんだなあ、という発見の旅でした。
世界一の家具と建築のテーマパークと世界一の木のおもちゃ屋さんで出会ったひも通しポニーのお話でした。
*
最後に、
行く予定ではなかったVITRA CAMPUSに行けたのはスイス・ドルナッハのゲーテアヌムの食堂で、
偶然出会った日本人の女の人、あきこさんに連れていっていただいたからでした。とてもとっても感謝しています。
あきこさん、ありがとうございました。




フィルム写真(ひも通しポニー):もぎしづこ
デジタル写真(スイス・ドイツ)・文:茂木成美
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